本場奄美大島紬の手入れ方法

 泥染大島紬等は天然染めですので、多少泥落ちします。お仕立て前には必ず専門業者で湯通しをされ、のりや泥汚れを落として下さい。汚れ防止加工をすればさらに安心です。

 洗い張りを重ねるたびに色つやが増し、いっそう美しくシックになります。天然染ならではの味わいをお楽しみ下さい。
 襟アカや汗をおとす時は湯の中にアンモニア水を少し入れ汚れた部分をつけたら手のひらでたたいて下さい。ひどい汚れは専門家へ。

 泥は完全に乾燥させてから乾いたスポンジ等でふきますとよくとれます。
 醤油、ソース、紅茶、コーヒー等をつけた時は応急処置としてすぐに軽くつまみ洗いをするか、綿布を汚れの下に当てがい、水でしめしたタオル等で叩くようにして綿布に吸い取って下さい。そして念のため専門家にご相談くだされば安心です。
 カビがでた場合は日光にあて乾燥させてから専門家にご相談下さい。
 酸類とくに有機酸に弱いので、酢や果汁がついた場合はすばやくぬるま湯で軽く洗って専門家にご相談下さい。
 口紅、ボールペン、墨、インク、油等がついた時、またはひどい汚れは素人処置(ペンジン等でふきとる)せずにすぐ専門家にご相談下さい。

 お手入れは乾燥が大切です。ご着用後は陰干しをして十分風を通して下さい。虫干しは秋晴れの日に。年に一度は爽やかな空気にあててあげましょう。秋の乾燥した晴れた日が一番です。

 紬は生きています、密封されると呼吸ができません。必ず和紙でできたたとう紙に一枚ずつ入れて下さい。タンスに保管するときは綿布の下に新聞紙を敷くと便利です。新聞紙が湿気を吸収します。

 本場奄美大島紬(泥染)は古典的な植物染料で染め織られた、精密な絣織物であります、丁重なお手入れと保管によって長もちさせ、いつまでもご愛用下さいますようお願いいたします。

 

 

本場奄美大島紬協同組合より

 


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